EDOFソフトコンタクトレンズ
EDOFソフトコンタクトレンズとは
EDOFソフトコンタクトレンズは、焦点深度拡張型(EDOF Extended Depth of Focus) の多焦点レンズです。EDOFレンズは、従来の単焦点レンズとは異なり、複数の焦点距離を持っています。この多焦点のデザインによって、眼軸の延長を抑制し、近視の進行を抑制する効果が確認されています。EDOFレンズは単焦点ソフトコンタクトレンズと比較して２年間で屈折値で32%、眼軸長で25%の近視抑制効果を認めたとの報告があります。
EDOFレンズとオルソケラトロジーの比較
強い近視にも使用可能
日本では近視抑制治療としては，現在のところオルソケラトロジーが多く用いられています。しかしオルソケラトロジーは矯正可能な近視の度数に限界があるため、近視の強い子どもには使用できません。EDOFレンズは製品にある度数の範囲であれば，近視の強い子どもにも処方できるという利点があります。
オルソケラトロジーが難しかった方にも可能
オルソケラトロジーはハードコンタクトレンズであるため、装用初期には異物感や多少の痛みなどによって、どうしても装用が困難なお子様もいます。そのようなお子様にもソフトコンタクトレンズであるEDOFレンズは、装用感も良いため、オルソケラトロジーの代わりの選択肢になります。
装着は自分でできることが必要
オルソケラトロジーは夜間就寝中に装用して、起床時に外すレンズです。自分でレンズの取り外しができなくても、親御さんがやってあげることで使用できます。慣れてくるとお子様自身できるようになります。EDOFレンズは日中に装用するレンズです。何かトラブルがあった際のことも考慮すると、お子様自身で取り外しができる必要があります。
EDOFレンズ処方の流れ
近視の強さ（屈折）や目の状態を検査して、コンタクトレンズが装用可能であるか調べます。実際にEDOFレンズを装着して、視力や見え方の違和感、コンタクトレンズのフィッティングをチェックします。コンタクトレンズの装着練習を行います。
コンタクトレンズの装用を開始後は３ヶ月〜６ヶ月ごとの検診を行います。
EDOFレンズ治療にかかる費用
EDOFレンズの処方に必要な検査は保険診療になります。初診時３割負担で1,500円程度です。お子様の場合はお住まいの自治体により医療費の補助があります。そのほかにコンタクトレンズ代金が必要になります。
レンズ代金 SEED 1dayPure EDOF 1箱32枚 3,300円（税込）
当院では小児の近親進行抑制治療を積極的に行なっております。低濃度アトロピン点眼薬、オルソケラトジー、EDOFソフトコンタクトレンズの取り扱いがあります。
お子様の視力低下、近視進行が気になる方はぜひご相談をお待ちしております。